ハリネズミでよくある病気

温厚な性格で人に慣れることもあるハリネズミは、丸みを帯びた胴体に短い手足という見た目もあいまって人気のある動物ではないでしょうか。

その名の通り、背中は何千本にもなる針で覆われています。針といっても元々は被毛が変化したものであり、体幹の発達した筋肉により自由に動かすことができます。この針は互いに重なり合うように様々な角度で立ち上がり、柔らかい体を守る砦のようになります。また、針の中は一部空洞になっており、敵からの防御や転倒時の衝撃吸収のほかに保温効果も担っています。

このようにハリネズミにとって大切な役目を果たす針ですが、体の正常なサイクルとして生え換わる一方、病的に抜け落ちることもあります。

一般的にはダニの寄生や真菌性の皮膚炎によることが多いです。ヒゼンダニやキュウセンダニなどの感染は背中や耳、顔周りに痒みを伴う皮膚炎を引き起こし、重症例では大量のフケが出たり針が抜け落ちたりします。

また、ダニの寄生と同時に起こりやすいのが皮膚糸状菌という真菌の病気です。幼齢の子やなんらかの原因により免疫力が低下した子で発症しやすく、こちらもダニと同様に皮膚が粉をふいたかのようにガサガサし、大量のフケが落ちてきます。

どちらも特徴的な症状であり、また時には動いているダニを肉眼で小さな白い粒状に確認することもできるので飼い主様から見ても気づきやすいかと思います。

これらは飼育環境の消毒や駆虫薬・抗真菌薬の使用で良くなりますが、ダニはしつこく皮膚の中に潜伏するため再発しやすい病気でもあります。

日ごろからケージ内を清潔に保ち、抵抗力が落ちないようストレスない生活を心掛けましょう。

横須賀 つだ動物病院 津田航

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