狂犬病注射、必要ないと思っていませんか?

ブログ

 

 

世界では毎年55,000人もの人が狂犬病で亡くなっています

こんにちは、横須賀市にある「つだ動物病院」院長の津田航です。

 

これから4月から6月にかけて、各地で「狂犬病の予防接種」のお知らせが郵送で届きます。

最近、「狂犬病の犬なんていないから、予防接種も必要ないのでは?」という声もありますが、実は毎年、全世界で55,000人もの人が狂犬病で亡くなっているのです。

こちらのホームページを見ると、青い地域以外は、2016年のデータですが狂犬病が発症しています。中国などでは一年間で2635人もの死者が出ています。(厚生労働省ホームページより)

 

日本では昭和31年(1956年)を最後に発生がありませんが、今もなお、世界では狂犬病は存在しています。

 

年々低下している狂犬病予防ワクチンの接種率

しかし、日本での「狂犬病の予防接種」も前回お伝えしたように、ワクチン接種率のように年々低下しているのが現実です。

 

少し怖い話ですが、例えば、海外から狂犬病が送り込まれ、大切なワンちゃんや猫ちゃんが噛まれたらどうなるか想像して見てください。

もし狂犬病の犬に、ワンちゃんが噛まれたら、予防接種をしていなかったらワンちゃんは100%感染し、死んでしまいます。

また狂犬病は読んで字のごとし、狂ってしまい、飼い主様にも他の犬にも噛み付いていきます。そして噛まれた飼い主様も死に至ってしまいます。

 

そして「狂犬病の予防接種」の接種率が低下することで、感染が拡大する可能性が増えていきます。

私は獣医師なので、人間用の狂犬病ワクチンを打ちたいと思っています。

 

近年の国内における狂犬病の事例

2006年にフィリピンから帰国した日本人がフィリピンで狂犬病の犬に噛まれていて、亡くなってしまった事例もあります。

狂犬病は、狂犬病予防法という法律があるぐらい恐ろしいものなので、飼い主様の意識も是非変えていってもらえたらと感じています。

 

「もう歳だから狂犬病の注射は必要ない」とおっしゃられる飼い主様もいらっしゃいますが、お散歩をしていて普通にご飯を食べている状態であれば、ぜひ接種してもらいたいと思います。

 

 

狂犬病の予防接種は動物病院でも受けられます

また「狂犬病予防接種」に関しては、市区町村などから集合注射のお知らせが行きますが、

私は混合ワクチン接種と同じよう、「狂犬病予防接種」もワンちゃんの体調などを把握してから接種した方がいいのではないかと思っています。

 

「狂犬病予防接種」は、動物病院でも接種できますので、注射を打つ前にワンちゃんの体調を診たり、触診をしたりして異常がないかを確認することも大切だと考えています。

 

当院では再診料の500円が追加されるだけなので、大きな費用の違いもありません。

ただ、鑑札札をお渡しするのに時間がかかってしまいますが、こちらも動物病院で証明書をその場でお渡しし、そのまま保健所へ飼い主様が足を運ぶことができるのであればその日のうちに鑑札札を取得することができます。

 

 

大切なワンちゃんだからこそ、辛い思いはさせたくないと思うので、ぜひ、積極的に「狂犬病の予防接種」を行い、また、接種前の体調管理などをしてあげてください。

 

このページをシェアする

カテゴリー