犬や猫の手術時間を短縮 サンダービート

犬猫の病気や症状

 

手術に欠かせない血管のシーリング

こんにちは、横須賀市にある「つだ動物病院」院長の津田航です。

 

ワンちゃんの手術などの際、血管を糸で結んで血管を止める(シーリング)時に、以前はハサミで切っていましたが、挟むだけで、血管をシーリングできる電気メスが10年ほど前に誕生しました。

そこで、当院も10年程前から、「血管シーリングシステム内臓電気メス(VIO300D)」を使用していました。

 

糸のリスクを排除したシーリングマシーン

 

 

例えば、避妊や去勢手術を行う時、以前は絹糸を使うことが多かったのですが、その絹糸の部分に肉芽腫ができてしまうことがあります。この病気を「縫合糸反応性肉芽腫」といいます。

 

 

 

 

絹糸は人間の手術でも医療用として使われていたので、絹糸が悪い訳ではありませんが、ダックスなどある特定の犬種は絹糸で縫ったところが肉芽腫になってしまうことが多く、シーリングマシーンの導入で縫合糸を使わない手術が可能となったのです。

 

 

 

シーリングマシーンからサンダービートへ

そして、シーリングマシーンが誕生してから、さらに10年経った現在、「サンダービート

という医療機器が登場しました。

 

 

 

 

サンダービートは、シーリング機能にプラス超音波メスの機能が一度に使えるようになっています。

超音波メスというのは、超音波振動の作用によって切れ味を持続させることができます。

また、組織と刃の間に摩擦熱が発生し、微細な血管からの出血を押さえる効果もあるのです。

ですから、サンダービートの導入で、手術時間が短縮され、ワンちゃんや猫ちゃんへの負担も軽減されるようになりました。

今では当院の手術で、サンダービートは手術には欠かせない医療機器で、本当に助かっています。

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