犬や猫の上手な冬の過ごし方

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こんにちは、横須賀市にある「つだ動物病院」院長の津田航です。いよいよ本格的な冬の到来ですね。人と同じように、犬や猫にとっても冬は病気にかかりやすい季節です。また、寒さが原因で運動不足になりがちなのも、人と同じです。

 

今回は、愛犬や愛猫を病気にさせず、元気に冬を過ごせるようにするためのポイントを紹介します。

 

 

まず、なぜ冬は病気にかかりやすくなるのかという理由について、簡単にご説明しましょう。冬は、気温が下がり、空気が乾燥します。空気が乾燥することで、鼻や喉の粘膜が持っているバリア機能が低下してしまいます。

 

バリア機能というのは、細菌やウイルスを体内に侵入させないようにする防衛機能です。この機能が低下してしまうので、体内に細菌やウイルスなどの病原体が侵入しやすくなってしまうのです。

 

そして、気温が下がることで免疫力も低下してしまいます。つまり、病原体が体内に侵入しやすくなった上に、免疫力が低下して病気に抵抗する力が弱くなってしまうために、病気にかかりやすくなってしまうという訳なのです。

 

この、冬になると病気にかかりやすくなるという原理は、犬も猫も、そして人も同じです。ですから、愛犬や愛猫の健康管理と共に、飼い主様ご自身も健康管理にはくれぐれも注意してお過ごしください。

 

 

では、犬と猫が特に冬にかかりやすくなる病気について、ご紹介します。

 

(1) 泌尿器系の疾患

冬は寒いので、犬も猫もあまり水を飲まなくなります。その影響で、いつもよりも排尿を行う間隔が長くなり、それが原因となって膀胱炎や尿路結石といった、泌尿器系の病気を発症しやすくなるのです。

 

(2) 関節などの疾患

寒くなると動きたくなくなるのは、人も動物も同じです。関節の周りは筋肉や血管が少ないのですが、寒さのためにさらに血流が滞り、筋肉が強張ります。そのため、寒い時に急に運動をさせてしまうと、関節を傷めることにつながるので、注意が必要です。

 

(3) 心臓や循環器系の疾患

心臓や循環器系の疾患は、咳からみつかることが多いです。そして、冬の冷たい空気による刺激は咳を誘発します。つまり、冬だから心臓や循環器系の病気にかかりやすいという訳ではありませんが、冬はこういった病気がみつかりやすい季節なのです。

 

(4) 感染症

感染症の予防には、予防接種が必須です。しかし、予防接種を打てば必ず感染症にかからないという訳ではありませんので、そこは注意してください。子犬・子猫や老犬・老猫は特に体力や免疫力が低くなっているため、注意が必要です。

 

冬にかかりやすい病気については、以前もブログに書いていますので、そちらの方もぜひお読みください。

<https://tsuda-vet.com/冬にかかりやすい病気/>

つだ動物病院 ブログ:冬にかかりやすい病気

 

 

では愛犬や愛猫に、冬を快適に、そして健康的に過ごしてもらうために、飼い主様に気をつけていただきたいポイントについて説明します。

 

(1) 泌尿器系の疾患に対する予防や注意ポイント

まずは、飲水量が多くなるように工夫してあげましょう。ウェットフードの比率を増やすというのも、一つの策だと思います。猫の場合は、水を入れておく食器の形や素材などでも好みが分かれるので、色々と試してみると良いでしょう。

そして、必ず排尿時の様子や量、色、回数などをチェックしてください。今までと様子が違う場合は、迷わず動物病院に連れてくるようにしてください。

 

(2) 関節などの疾患に対する予防や注意ポイント

起きてすぐや、寒い場所に出てすぐにボール投げなどの激しい遊びをするのは避けましょう。また、犬も猫も室内飼いの場合は、フローリングなどの滑りやすい床にはカーペットを敷くとか滑り止めを貼るなどの工夫をして、関節にかかる負荷を軽減させてあげると良いでしょう。関節や骨などの疾患については、定期的に健康診断を受けることが、早期発見につながります。

 

(3) 心臓や循環器系疾患に対する予防や注意ポイント

特に注意したいのは、高齢の小型犬です。咳は、呼吸器系の疾患である場合もありますが、心臓系の病気を発見する重要な指標でもありますので、とにかく咳をしたら注意して観察し、動物病院に連れてきてください。また、ダイエットをしている訳でもないのに、半年程度の短期間の内に1割以上も体重が減ってしまった場合も心臓疾患の可能性が高いので、体重の定期的な計測を習慣にすると良いでしょう。

 

(4) 感染症に対する予防や注意ポイント

とにかく予防接種は必須です。年に1回、時期を決めて接種しましょう。また、ドッグラン、ペットホテルなどの、不特定多数の犬や猫が集まる場所は、感染症のリスクが高いです。ご利用になる施設の選択基準の中に、「予防接種や寄生虫駆除を義務付けている」という観点を加えることをおすすめします。また、免疫力を落とさないことも重要です。愛犬や愛猫にストレスのない生活環境を整えてあげることも大切です。

 

(5) その他の注意ポイント

・温度と湿度の管理

適切な温度と湿度の管理に気を配りましょう。特に激しい温度差は、血圧の急激な変化を招き、心臓に大きな負担をかけますので、陽が落ちたり家族が寝静まったりするような、気温が急激に下がる時間帯には注意が必要です。

 

・寝床の防寒

冬になったら、寝床も毛布やブランケットを敷くなどの工夫をして、冬支度をしてあげましょう。ただし、ヒーターや電気カーペットなどを使用する場合は、低音やけどに気をつけてください。

 

・電気コードなどの始末

冬は、こたつや電気ストーブ、電気ヒーターなど、それまではなかった電気製品を出すことが多くなります。愛犬や愛猫が電気コードをかじって感電したり、電気製品におしっこをかけてしまってショートさせたりといった事故を起こさないように、注意が必要です。

 

・暑すぎるときの避難場所も必要

昼間ご家族が誰もいなくなる時は、エアコンをつけたままにして防寒対策をするというご家庭も多いと思います。その場合、天候によっては日差しが当たり暑すぎてしまうということもあるでしょう。そういう時に、留守番をしている愛犬や愛猫が避難できるような、涼しい場所も作っておくと良いです。

 

 

人も、冬になるとインフルエンザや新型コロナへの感染リスクが高くなるため、今まで以上に感染予防に対する呼び掛けが増えてきます。犬や猫も同じで、やはり冬になると感染症を初め、ご紹介したようなさまざまなリスクが高まります。

 

特に子犬や子猫、そして高齢の犬や猫は免疫力が低い状態なので、飼い主様が気をつけてあげる必要があります。

 

また、人と同様に犬や猫にとっても肥満は万病の元です。寒いからといって散歩に行かないとか、一緒に遊ばないまたは時間を短くして切り上げてしまうなどは、愛犬や愛猫のためになりません。寒がって愛犬や愛猫自身が動きたがらない場合でも、病気でない場合は、最低限の運動や遊びはさせるようにしましょう。

 

ご紹介した注意ポイントを参考に、今年の冬も愛犬や愛猫と楽しく健康的に過ごしていただきたいと思います。愛犬、愛猫に気になる様子が見られる場合は、遠慮なくご相談ください。

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