愛犬との旅行

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長期休暇は愛犬と旅行をするチャンス

こんにちは、横須賀市にある「つだ動物病院」院長の津田航です。

 

年末年始やお盆は、1年の中でもまとまった休暇の取れる貴重な時期です。
この機会に、愛犬と一緒に旅行しようと計画を立てる飼い主様も多いのではないでしょうか。
今回は、愛犬と一緒に旅行をする際の注意事項についてお伝えします。

 

移動時の注意事項

外を走る犬

 

愛犬と一緒に旅行をする際、真っ先に悩むのが移動手段ではないでしょうか。
旅行先にもよりますが、旅行での移動手段といえば、車、電車、飛行機がメインとなるでしょう。
しかし、愛犬と一緒に旅行する場合、飛行機での移動については注意が必要です。

 

航空会社によって規定が異なりますが、基本的にペットは手荷物または貨物の扱いとなり、航空会社のクレートに入れて貨物室で運ばれます。
貨物室とは言っても、空調の効いた貨物スペースがペット用に割り当てられます。
しかし、航空機への乗り降りの過程では、駐車場などの外気にさらされるなど、通常よりも高温や低温になるなどのリスクがありますし、飛行中も人の目による管理が不十分になってしまいます。
特に子犬、高齢犬、短頭犬種にはリスクが大きいので、できるだけ車か電車での移動を選ぶのが良いでしょう。

 

では、車や電車で移動する際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

 

1. クレートやケージの中に、普段使っているブランケットなどを入れ、できるだけ愛犬がリラックスできるようにしてあげましょう。旅行中は、クレートやケージが愛犬にとってのセーフティエリアです。

 

2. 朝食は早めにとらせて、できるだけトイレを済ませてから出発するようにしましょう。

 

3. できるだけ頻繁に休憩をとり、途中で散歩させる時間を設けるなどの工夫をして、愛犬がリフレッシュできるようにしてあげましょう。最近では、ドッグランのあるサービスエリアもあるので、事前に調べて計画の中に組み込んであげてください。電車移動の場合は難しいかもしれませんが、できれば1〜2時間おきに休憩できると良いでしょう。

 

4. 電車移動の場合はなかなかクレートやケージから出してあげられないでしょうが、頻繁に様子を見ながら体調をチェックし、声をかけてあげましょう。

 

5. 最近は愛犬と一緒のバスツアー企画なども増えてきました。飼い主様が運転する必要がなく、ツアーメンバーも全員愛犬と一緒なので、こういったツアーを利用するのも良いのではないでしょうか。

 

6. 移動中には、予想できないトラブルもあるでしょう。車のドアが開いた瞬間に大きな音などに驚いた愛犬が飛び出してしまい、迷子になってしまうなどということも考えられます。マイクロチップを装着している場合でも、読みやすい表示の迷子札をつけておくなどといった対策もしておくと良いでしょう。

 

7. 車移動の場合、愛犬は助手席ではなく後部座席に乗せましょう。

 

旅行中の体調管理

車に乗っている犬

 

次に心配なのは、やはり旅行中における愛犬の体調管理でしょう。
愛犬の体調管理としては、次のような点に注意が必要です。

 

1. 車酔い
呼吸が速くなったり、涎が出たり、あくびが出たりというのが車酔いの症状です。
このような症状が出た場合は車を止め、窓を開けて空気を入れ換えましょう。
いったん外に出て休憩できればなお良いでしょう。

 

予防策としては、出発する1〜2時間前までに食事を済ませておくことです。
また、愛犬のサイズにぴったりとした大きさのクレートに入れるのが、車酔いの予防になります。
車の中で愛犬を自由にしておくと、揺れるたびに足を踏ん張って体勢を整えるので負荷が大きくなりますし、大き目のクレートに入れると愛犬の体が揺れてしまって酔う原因になるからです。
また、旅行前に行きつけの動物病院で酔い止めの薬をもらっておくと安心です。

 

2. 食べ慣れたフードを持参する
宿泊先で、ワンちゃん用のメニューが用意されていることもありますが、食べてくれない場合もあるかもしれません。いつもの食べ慣れたフードを持参して行くことをおすすめします。

 

3. 愛犬の体調が良くない場合の対処
犬は、飼い主にさえ自分の体調が悪いことを隠そうとする場合があります。
ましてや旅行中で普段とは異なる環境にいるのですから、愛犬の様子をこまめに、そしてしっかりとチェックしてあげましょう。

 

「なんとなくおかしいな」と感じたら、それは体調不良のサインかもしれません。
旅先であっても、近くの動物病院で診てもらいましょう。

 

事前の情報収集も大切

具合の悪そうな犬

 

そのためには、旅先での動物病院の情報を事前に収集しておくことが大切です。
動物病院の情報は、パソコンやスマートフォンを利用して収集することができます。
動物病院の情報を専門に集めているサイトなどもありますので、利用してみてください。
宿泊先の近くにある動物病院を1軒探すだけではなく、複数軒探しておくと安心です。

 

情報を収集する際のポイントは、営業日、診察時間、保険対応の有無、救急対応の可否、駐車場の有無、アクセス(地図)、評判などです。

 

特に年末年始の場合は、通常とは異なる休診日や診察時間を設定している場合があります。
また、年末年始も無休という病院でも、年始の特別料金が必要となる場合もありますので、特に注意しておく必要があるでしょう。
年末年始が休みの場合でも、救急対応を受け付けている病院もありますので、そこも大切なチェックポイントになります。

 

なおネット上の評判については、良いものでも悪いものでも、意図的に書かれている場合がありますので、最初の数件を読んで鵜呑みにせず、冷静に判断すると良いでしょう。

 

マナーや愛犬のメンタルケアにも注意しましょう

旅を楽しむ飼い主と犬

 

以上、愛犬と一緒に旅行する際の注意点について、健康管理面を中心にご紹介してきました。
簡単に、その他の注意点についてもご紹介しておきます。

 

1. 狂犬病の予防接種、混合ワクチンの接種の証明書
愛犬のためにも、狂犬病の予防接種、混合ワクチンの接種は必要です。
宿泊先や施設によっては、これらの証明書が求められる場合もありますので、事前に調べておき、必要に応じて忘れずに持参しましょう。
また同様に、ノミやダニの対策についても事前に行っておきましょう。

 

2. しつけ
家族だけでのマイカーの旅であっても、旅先で知らない人やペット達に出会います。
普段から、最低限のマナーについてはしっかりしつけを行っておきましょう。

 

普段、家の中ではきちんと「マテ」や「コイ」「オスワリ」などの指示を守れる犬でも、普段とは異なる環境になると、言うことをきかなくなる場合があります。
いつもと違う環境や気をひく誘惑が多い中でも、いつも通りにきちんと飼い主様の指示に従えるよう、若い頃の社会馴化と普段からのトレーニングが、快適な旅行のためにも大切です。

 

3. クレートやケージがセーフティエリアになるような工夫
愛犬にとっては、クレートやケージが旅行中のセーフティエリアになります。
そのためには、普段からクレートやケージで過ごせるように慣らしておくと共に、愛犬が安心して居心地よく過ごせるような工夫をしてあげることが大切です。

 

愛犬にとって、どうすることが良いのかは、飼い主様が一番よく分かっておられるので、色々と工夫してあげてください。

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