神経外科
当院では椎間板ヘルニアの手術を行っております。

CTスキャンやMRIで患部の特定をし、椎間板物質を除去する手術を行い、入院でのリハビリ治療を行っております。

5つのグレード

腰椎椎間板ヘルニアは重症度によって5つのグレードに分けられます。

・グレード1 痛みが主な症状、動かなくなったり、抱っこするときに痛みを訴え鳴く。
・グレード2 不全麻痺 運動失調はあるが歩行可能。ふらつきはありますが歩ける状態。
・グレード3 麻痺 自立歩行不可 腰が抜けたようになり、前足だけで歩こうとします。
・グレード4 麻痺 自立排尿不可 腰が抜けた状態でかつおしっこがポタポタ漏れている状態です。
グレード5 深部痛覚消失 後ろ足を鉗子で強く挟んでも痛みを感じない状態。

グレード1~2の治療は内服と安静になります。繰り返すワンちゃんにはコルセットの装着をお勧めしております。

グレード3以上で外科手術をお勧めしております。

CTを使った幹部の特定

手術は初めにCTスキャン(もしくはMRI)で椎間板が突出している患部を特定します。

上の画像はCTスキャンの画像を3Dで表わしています。脊椎を縦に切った断面で赤矢印が突出した椎間板物質です。

この画像は内視鏡モードです。脊椎の中を覗いている視点でご覧ください。赤い矢印で示している部分が椎間板物質で脊髄神経を圧迫しています。

手術前にあった、赤い矢印で示した椎間板物質がなくなっているのが解ります。

当院では一度の麻酔の間に、CTで患部を特定 → 手術 → 椎間板物質の取り残しがないかをCTで確認を行っております。